黄昏の富士山と街の瞬き、横浜みなとみらいで遊覧ヘリ・フライト

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神奈川県横浜市に行って参りました!  横浜は、東京の城南部で育った自分には両親に連れられて行く日帰り家族旅行の定番の場所でした。開放的な港町を散策してから、中華街で食事をしてお腹一杯にして家路に着く。自分も結婚して家族を持ち、たまに自分の親の真似をしてみて家族で横浜を訪れています。

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港町散策+中華街以外に何かを加えて、家族を喜ばせるかと考えることにしました。子供達は自分達の身体を動かして以外はディズニーランドのクラブ33でも余り喜ばない親泣かせな性分...。みなとみらいで小川航空さんがヘリコプター遊覧飛行をやっている宣伝を偶然目にして、自分の趣味路線で突き進む事に決めました。迷った時に家族を(強引に)引っ張るのが父親の役目というものです。

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ヘリポートのある臨港パークはみなとみらい地区で一番大きい公園で、国際会議場パシフィコ横浜の海側に広がっています。予約前の時間に行っても、ヘリポートにはカフェ等は何も無いので、展示場内のコンビニで買ったモノを休憩エリアに持ち込み時間調整をしました。

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ヘリポートに到着。この日は景色が黄金色/オレンジ色に映える時間帯のを狙って貸切予約をいれてみました。半年程前に離島までの片道60キロの貸切ヘリフライトをして、綺麗な碧い海を低空で飛ぶフライトを堪能したので、今回は夕暮れ時の横浜市街と(見られれば)富士山を拝むのが目的です。

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小川航空の方々が飛行前確認をしていました。「今日は誰が運転するの?  おとぅじゃなかったら、ぼくは運転できないよ」と長男。「え〜と、あのヘリコプター・ツインスターは10年以上前に運転したのが最後でごにょごにょ...」と回答。ヘリポートに見えるのはアエロスパシアル社の乗員1名、乗客5名が乗れるエキュレイユ2ことAS355。世界中で運用されており、エベレスト(8848m)山頂に着陸した初めてのヘリコプターもエキュレイユS350でした。

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誰かの真似をしてか任天堂DSで写真を撮る息子。「飛行機はどうして飛ぶの?」と聞かれたら、「作用反作用とベルヌーイにお金」と答えろと自分が教えた言葉を覚えてしまいました。まぁ、予想はしていましたが、「ヘリコプターもお金で飛ぶの?」と訊かれてしまいました。子供は親が言っているのだからと受け取るので、冗談を言うのも注意しなくてはと反省です。

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プレハブ事務所兼お客様休憩所の中で順番を待っていました。大阪の夢島での同社のヘリチャーターを何度かさせて貰った事がありましたが、ここ横浜ではこの日が初めて。搭乗の2日前に初めて小川航空が横浜でも航空事業をしていると知ったぐらいです。

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小さな100戸程の半農半漁の寒村だった横浜が東京に次ぐ374万人の巨大都市となるきっかけは、安政六年 (1859)に日米修好通称条約にて横浜を開港したことでした。外国人居留地ができ、日本最初の鉄道が新橋-横浜(桜木町)間に開通。ビール、バー、すき焼き、アイスクリーム、新聞等などは横浜を発祥地とするもので、沢山の魅力を持つ都市です。

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30度を越える暑さだった陽も落ちて、空の色がだいぶ青みかかってきています。ヘリコプターが離着陸するヘリパッドにもライトアップがなされ、暑さがすぅっと引いていくかのような気分になります。エキュレイユ2はロールスロイス社製双発エンジンを積む機体なので、垂直にも離陸も出来るでしょうが、近隣住民もおらず、東側が海に開けているのでバタバタバタと低い音を立てて離着陸をしていました。

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自分達の時間がやって来ました。10メートルあるメインローターが勢い良くまわっており、その下を気持ち潜るかのようにしながらヘリへ近づいて行きます。日没時間を事前に調べて、日没時のマジックアワーを狙ってはいましたが、運良くドンピシャの飛行時間となったようです。

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係員の誘導を受けながら脚立を上り、ヘリコプターに一番で乗りする息子。洋服の上に着ている黄色のものはライフジャケットで、小川航空では子供用もキチンと準備されていました。ヘリコプターには風防の前に10センチ程の毛糸が通常付けられています。これは機体が横滑りしていないかを操縦士が目視で確認できるもので、最近の自動車にもついている横滑り防止装置の最も原始的なものです。

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機内の様子です。ヘリコプターと固定翼機では機長席の場所が異なっています。旅客機等は機首に向かって左側、回転翼機(ヘリ)は右側となります。これは右手で操縦桿を常時握っている為、スイッチ切り替えの操作を左手でおこなう必要がある為に回転翼機の機長席は右側にあるのだと思います。

この機体は前席に1人+操縦者、後部座席に4人が座れる仕様です。ヘリコプターはサイクリック(操縦桿)とペダル操作の誤操作であっという間に墜落してしまうので子供の前席への着席は不可。大人が誤まって触ってしまい墜落した事故も実際に発生しています。自分だけ前に座る案もあったのですが、家族全員後部座席にしました。

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ヘリポートを横浜港へ向かって東へと離陸。頭を抑えた前傾姿勢のままエンジン出力を上げ、速度と高度を上げていきます。右手には先程まで休憩していたパシフィコ横浜と臨港パーク。横浜の三羽烏ことインターコンチネンタルにパンパシフィック、ロイヤルパークをはじめとする華やか建物が港に建ち並んでいるのが見えていました。

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Yの形の主塔を持つ鶴見つばさ大橋とH型の主塔もつベイブリッジが見えました。湾岸道路に架かる二つの大橋で「YOKOHAMA」を表していたりします。左手前には瑞穂埠頭の横浜ノースドック(米軍基地)があったのですが、子供がパシャパシャ写真を撮ってしまっていました。

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日没直後の西の空、夕焼けの赤み指す空に富士山のシルエット。眼下には街の灯が煌めき始めた横浜。これが、これこそが家族に見せたかった光景です!!  こどもは観覧車見つけて、お泊まりの部屋の目の前に見える時計(付き観覧車)だと喜んではいましたが、若干求めていた着眼点が違う気が...。

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横浜港をアッチコッチと2周程してから、 臨港パークのヘリポートへと向かっていきます。天候に恵まれ、望む景色をバッチリ見ることができたので満足でした。義母の誕生日祝いで東京ヘリポート発→東京タワー&東京スカイツリーの2大タワー周遊チャーターフライトを以前にした時は昼間だったのでか、今回の横浜遊覧飛行はその時よりもグっと印象的でした。やはり、空を飛ぶのは薄明か黄昏時に限ります。

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離陸直後撮った風景を着陸寸前にも狙ってみました。離陸と着陸の間でたった10分の違いですが、街の見せる表情がだいぶ違って見えるものです。ローターとエンジンの接続を意図的に外して滑空状態で急下降。そのまま接地すると衝撃が大き過ぎる為、機体をいちどJの字の先の様に引き起こしをして、戻り際にローターのピッチ角を増してにして唸るローター音と共に接地。エンジン停止やテールローター故障時にするオートローテーションと呼ばれる緊急手順なので、期待しても実際に実施するはずなく...。出発地みなとみらいのヘリポートへと向かい、自分達を乗せたヘリコプターは徐々に降下していきました。

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着陸前には高度が落ちていくに合わせて、操縦士が左手に持つレバーをじわりと引き上げていきます。このレバーは「コレクティブ(Corrective)」は呼ばれていて、メインローターの羽の角度を変えて揚力を調整(コレクティブ)しています。着陸前に空中停止(ホバリング)を一瞬だけして接地し、今回の短い空中遊覧飛行は終わりになりました。あたりは既に暗く、地上に降りた時には夜になっていました。