駐日アフガニスタン・イスラム共和国大使館にお邪魔しました

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だいぶ前の話しになってしまいますが、駐日アフガニスタン大使館の中に入れると聞き、仕事の合間を見て出掛けてきました。大使館にビザの申告以外で訪れる機会は自分には皆無で、事務的な雰囲気の漂う書類受け渡しの部屋ではなく、華やかな外交の場としての大使館館内に入れると知り指折り数えて訪問日を嬉しみにしていました。

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アフガニスタン大使館は港区麻布台2丁目にあります。戦前は渋谷区青葉町(戦災で全焼)に、少し前までは代々木上原にあったのですが2008年に現在の麻布台の閑静な一角に引越して来たのでした。その新しい大使館は世界中のアフガニスタン大使館でも最も素晴らしいとも評される建物らしく、期待は膨らむばかしでした。

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JR浜松町駅から芝増上寺、東京タワーの足元を通ってやって来た飯倉交差点。交差点に建つNOAビルは自分より年輩な古い建物なのですが、現在見てもその斬新さが伝わってきます。この付近はロシア大使館、東京アメリカンクラブと特別重要施設が多く、街宣車等の突入を許さないように蛇腹式クルマ止めと機動隊がいつも待機しています。

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ロシア大使館手前の交差点を左折した路地の突き当りに今回の目的地アフガニスタン大使館がありました。高台に立つ白亜の立派な建物で、窓や柱を駆使して立体感を強調した造りです。この辺りは明治期に東京天文台だった場所で、最近までは中央官庁合同会議所が建っていました。大使館脇には国内測量の基準点・日本経緯度原点もあります。

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白い漆喰壁のエントランスホールを通り、太い木の梁が等間隔に渡された建物内部に入ると大使館の名に相応しい華やかな空間が広がっていました。床に敷き詰められた絨毯はアフガニスタン本国から取り寄せした特注品。

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ロビー付近にあった低いテーブルと椅子、共に炭で色付けされた渋い色合いでした。アフガニスタンでは日本と同じく椅子ではなく、地面に絨毯を敷いて座る文化があるので、この様に低めの座椅子と机になっていると大使館スタッフよりの解説。アフガニスタンの豊富な地下資源のひとつ、ラピスラゼリで作られた壺や枕カバー等の色とりどりの品が展示されていました。砂漠の夜は冷え込みが厳しいので炬燵もあるのだとか。

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会議部屋でしょうか? 写真に見える大きな臙脂色のカーペットもアフガニスタン大使館がアフガニスタンの職人に特注したもので、駐日アフガニスタン大使館と織り込まれた品です。飾られているのは騎馬にてボール(羊の頭)を奪い合う場面を描いたもので、背後の壁に飾られている動物の皮と併せて騎馬民族の匂いが漂ってくるかのようでした。

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中世の高名な詩人の名前を冠したルミ・バルヒホールに集まり、アフガニスタンの国のあらましを愛嬌いっぱいの大使館員より日本語で説明を頂きました。そのなかで一番驚かされたのは、アフガニスタンの現在の平均寿命は10代後半.....(絶句)。世界でも1,2位を争う低さの平均寿命との事。これには自分を含めて多くの人が感嘆の声を放っていました。戦争が主原因とはいえ、日本の平均寿命が80歳近いのと比べるとその差の大きさに驚くばかりです。

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大使館や領事館にビザ申告で訪れた事は多々ありますが、大使館でお茶を頂いたのは人生で初体験。書類出しと手数料を支払ったら回れ右が普通で、大使館内でゆっくりとした時間を過ごせるとは...。アフガニスタンはスタンが国名の末尾に付く中央アジア諸国で唯一の緑茶を飲む習慣があるそうで、この日のお茶は日本の緑茶にカルダモンの匂いを付けたものでした。

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配布された資料に目を通してみると、普通の国の紹介としては目にする事にはないであろうと思われる「1日当たりの軍事作戦件数」などのキナ臭い内容も盛り込まれており、この国の現状をよく表していると感じさせられました。

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アフガニスタンの新しい国旗が大きく広げられ、黒は暗黒時代だった過去を、赤は独立の為に流された人々の血を、そして緑は繁栄を約束する未来を象徴いているのだとの教えて頂きました。この説明でアフガニスタンは非常に厳しい過去を乗り越えてきた国であり、国旗にはその歴史が表現されていると理解できました。

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この日は特別に屋上を公開して頂けるとのことで、螺旋階段を登って行きます。大使館入口側から見ると2階建てですが、実際には4階建てになっているそうです。屋上で最初に目に入ったのが東京タワー。つい先程東京タワーの真下を歩いてきたばかりで分かってはいましたが、屋上に出て遮るものなく見上げられるので迫力の近さです。高層ビルが林立する都心部にて空の広さを感じられる素晴らしい場所です。

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東京アメリカンクラブ側(麻布台パークハウス)を大使館屋上から見た眺めです。大使館入り口から建物を見た時にはためいていた国旗はこの旗でした。太陽暦3月21日より始まるアフガニスタンの正月は、そこらじゅうで子供達が家々の屋上や高い所から凧を揚げているのだとか。それでもって多摩川の河川敷で毎年、アフガニスタン大使館が主催して凧揚げ大会をしているとのお話しを伺ったりもしました ( ¯∀¯ )ニヤリ。

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出典:アフガニスタン大使館配布資料より
 多くのアジア諸国は急激な勢いで豊かになっており、自分もつい忘れがちですが1990年代でも貧しさがアジア全域に溢れていました。自分達外国人旅行者が食堂で食べ終わるか否かのタイミングでその残りを食べるために部屋に突撃してくる子供達が衝撃的で、いまだ自分の記憶に残っています。

 

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出典:外務省海外安全ホームページ

アフガニスタンは外務省の危険情報スポットでも、全土がいまだ最も危険レベルにあたるレベル4退避勧告が継続して出されています。この日の参加者より「アフガニスタンはいつ頃から外国からの観光客を受け入れる等の目標年はあるのか?」との質問に対し、「首都カブールの病院が武装グループの攻撃で死亡者が出る状態で、いまだ観光客の受け入れを論ずる段階にはない」と答えた時の、アフガニスタンの方の困惑した後の厳しい表情が強く印象に残りました。