台北駅近くの活字屋「日星鋳字行」さんで子供の宿題用ハンコ作成

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活版印刷で用いる活字を用いたハンコが台湾で作れると聞き、台北駅からほど近い「日星鋳字行」にお邪魔してきました。現在はデジタルデータからの直接印刷が主流となって久しいですが、昔は印刷に必要な活字を一文字づつ原稿に従って手作業で並べ、インクを付けて紙を押し当てることで印刷をしていました。もう既に活版印刷で発行している本や新聞紙、雑誌等は粗ないでしょうが、昔は世界中で活版印刷が用いられていたのです。日本国内では名刺等を活版印刷で作成してくれるお店がまだ僅かに残っているも、台湾では「日星鋳字行」が唯一現存する活版印刷屋と聞き、興味を持って訪れる事にしたのでした。

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上の地図でも分かるかも知れませんが、実際に訪問したのはもう数年前になります。赤矢印で示している場所が日星鋳字行のある場所で、左手にある台北の中央駅・台北駅から直線距離にして500mほど。徒歩で10分もあれば到着できそうな距離に日星鋳字行はありました。台北駅から北に延びる承徳路一段と目的地の日星鋳字行のある路地「太原97巷」の交わるあたりから台北駅側を見た眺めで、台北駅の煉瓦色の屋根が少しだけ見えています。

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太原97巷はクルマ一台が通れるぐらいの細い路地で、大通りから1本入っただけですが下町のような雰囲気があります。進んで右手に今回のお目当ての場所が見えてきました。無数の活字が棚に所狭しと並べられており、外からチラリと眺めただけでも一目で解る場所でした。日星鋳字行の公式ページはコチラhttp://rixingtypography.blogspot.tw/

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入り口には現地の言葉と併せて日英での注意書きが店の外に書かれています。細かい活字を探すのに夢中になっている間に背負ったバック等を棚にぶつけ易いので手荷物預けること。活字は自分で棚から拾わずに店員さんお願いする等が注意事項として掲げられていました。平日の訪問でしたが、自分以外にも学生思しき女性の先客が数人いるようです。

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店内に足を踏み入れると目に入ってくるのは、通路の左右を埋め尽くすかのように陳列されて鉛製の活字たち。ローマ字であれば大文字・小文字で分けてもたいした数にはならなそうですが、漢字の場合はいったい幾つあるのか想像もつきません。ここに並んでいる活字から好きな文字を選び出し、それを正方形に組み合わせてオリジナルのハンコを作ります。入ってスグところで、神社の万年杉のようにドッシリと構える団扇持った女主人と思しき人と目があったので、挨拶だけし店内に入る事にしました。

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ひらがな、カタカナのずらりと活字もありました。自力で探し出すぞと最初は頑張ってみましたが、探している文字を全ては見つけることはできず...。女性の店員さんのチカラを借りることになりました。このようなイメージでハンコを作りたいという絵をノートに書いて見せたところ、必要な活字サイズはお任せで良いかと尋ねられたので、お願いしますと答えました。ちなみに、店内に何個活字があるのかと聞いたところ「百万個以上」との回答を得て、頭がクラクラ呆然となってしまいました。

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集めた活字たちを組み合わせて、専用ケースにグイグイと力強く詰め込むとオリジナル・ハンコの出来上がりです。手馴れたスタッフがあっという間にテキパキと組み立てくれました。今回作って貰ったのは子供の宿題で用いるハンコです。親が子供がした宿題を確認した事を示す欄にサインを毎日しているのですが、これに用いようと専用のハンコを拵えたのです。三段構成で中央には大きく漢字二文字で「宿題」、その上下の段には小さなカタカナ4文字で「ミマシタ」と配してみました。

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店内で出来上がり具合を試す為に、完成したハンコを実際に押してみました。ハンコを持ち上げると、「ミマシタ宿題ミマシタ」とイメージ通りの文字が紙の上に現れて完成です。なかなか良いのではないでしょうか。活版印刷で用いる活字が用いられているかは、ハンコを押す側しか分からなさそうです。先生が目にしても、「こんなハンコも売られているのか」と一瞬思うだけでしょう。

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ハンコと朱肉を併せて150台湾ドル(540円程)でした。台北駅からもほど近く、世界で唯一の活字ハンコが造れる日星鋳字行は台北訪問のお土産に最適だと思えます。お店の反対側には「324版書工作房」という活版印刷工房もあり、活版印刷で作ったオリジナルのデザイン作品が販売しています。この活字ハンコは我が家の子供達には大変に好評で、「ミマシタ・ハンコ」と直ぐに命名されました。このハンコがどれくらい持つのか分かりませんので、予備に「カクニン父母シマシタ」と文字を並べる「確認しました・ハンコ」を次回訪問時に作って貰おうと考えています。