堺市にある近代町屋ゲストハウス「サカイノマ レジデンス 熊」

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大阪に行って参りました。いつもの国内出張で、序に訪れたいと思っていた鍛冶屋さんに比較的近い場所に今回は投宿することに決めて予約。大阪市内での会議参加を終えて、南海鉄道の堺駅で降りた時にはすでに日が暮れ初めていました。路面電車の通る大通り面した場所に"熊"と町紋が入った提灯が目印の目的地に到着です。

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この日にお邪魔したのはゲストハウス「SAKAINOMA 熊」さんで、堺駅より徒歩10分程で熊野町西にある宿に到着しました。聞いた訳ではないですが宿名前は住所である熊野町からきたのだと思われます。姉妹店にあたる「SAKAINOMA Residence錦」の所在地も錦町東となっているので恐らくは間違っていないかと。徒歩圏内に仁徳天皇陵含む世界遺産・百舌鳥古墳群、堺市は日本の海運業の中心として育んだ文化が残る魅力的な街で、何より自分の好きな鍛冶屋が集まっている場所です。何かの雑誌でSAKAINOMA Residence錦が載っており、1棟貸しなので家族旅行に良いかなと目を付けていたのですが、熊の方を先にお邪魔することなりました。

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サカイノマ熊では路面に面した喫茶店内にて宿泊の手続きをし、堺に拠点を持つ"クリエーター"達が堺と外の世界を結ぶ拠点(間)を増やす為に戦後に建てられた近代町屋を改装した宿で、堺出身の建築デザイナー間宮吉彦氏の設計だとか。ドライフラワーが壁に掛かる横の細い通路を歩いて、「Omoya」とローマ字で書かれた部屋を発見。暗証番号を打ち込み、引き戸をガラガラして入室しました。

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母屋は6畳和室に布団を敷く部屋で、大きな窓からは中庭を望むことができます。外塀を取り壊して、店舗全面をガラス張りにしたのと同じく、迷彩柄の座卓に天井にはイタリアングラスの照明と旧来の建物をそのまま使用できる様にしただけではなく、外国人旅行者を含む現代の利用者に受け入れられるようにとも工夫もなされていました。

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中庭は内塀で東西に仕切られており、その向こうにはもうひとつの部屋・「離れ」が見えていました。離れの方も母屋と同じく6畳部屋+シャワー/トイレのみの簡素な造りとなっている様です。自分が宿泊した日には会話をしながら通路前を通る足音が聞こえたので、離れにも宿泊者がおり、母屋と離れが共に埋まり、満室御礼となっていたようです。

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中庭から見た母屋の縁側。縁側から空を見上げると朧月夜と市中の山居という気分になりたいところでしたが、この日の夜は生憎どんよりと暗い雲に雨でした。ご要望だった桜と紅葉の木だけでは満足できなくなった妻が、「縁側が欲しい」と最近言い始めているの思い出いだしてしまいます(T^T)

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食事を取りに外へ出てみました。大道筋を挟んで中央に灯りが見えるのがサカイノマ熊のカフェ。3階建ての建物に左右を固められ、背後には10階建ての集合住宅。サカイノマ 熊 が建つ地域も空襲被害を受けた地区で戦後の建築だと思われますが、米軍の空襲により市域の大部分が焼かれてしまった為に市中には戦前の建物は市北部除いて残存しておらず。それでも、大通りに平行して連なる平入が堺の町屋の特徴として残っているのが面白いところです。戦火に晒され、歴史的に断絶されていなければ堺はもっと多くの人達が訪れる場所になっていたに違いありません。

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宿の近くでラーメン食べた帰りに、珍しく軽いお酒とツマミを購入してみました。これを餃子のような形をした舶来硝子灯の明かりのもとで頂きました。

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大きなガラス張りの向こう側には桜の樹がよく見え、春の季節にはテラス席は人気の場所となりそうだなと考えながら朝食を頂きました。大手の開発力/実現力も魅力的に思えますが、多様性や個性をより重んじたい自分としては、食事もそうですが宿泊もなるべく小規模事業者を応援したいと考えています。ですので、今回はサカイノマ熊に宿泊させて頂き、阪堺チンチン電車で4つ北の駅にあるSAKAINOMA Residence錦に家族で後日泊まる事になるのでした(つづく!?)