エアソウルRD721(長崎→仁川)長崎空港から国際線に初めての搭乗

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九州での用事を済ませ、韓国経由で東京に戻ることにしました。真っ直ぐ帰れという尤もな意見が聞こえてきそうですが、釜山/ソウル経由の方がANA/JALで福岡→羽田を前日に購入するより大幅に安かったのです。福岡空港は国内/国際線とも何度か利用したことがあるので、何か新しい体験ができないかと探し出したのが長崎→仁川路線でした。

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現在使用しているパスポートをパラパラと捲ってみると、長崎県では対馬の厳原港、比田勝港の帰国スタンプが出てきました。荷物の開封検査こそありませんでしたが、上の厳原のハンコを貰う時には根掘り葉掘りの質問を受けた記憶があります。シンガポール→釜山海路経由→対馬で入国するのが職員の方には不自然に思えたようです。今回は何も聞かれずにNAGASAKI APのスタンプをパスポートに押して貰い、長崎県で3箇所目のスタンプをいとも簡単に入手できました。

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この日に搭乗するのはエアソウルという設立3年目の航空会社。アシアナ航空の100%子会社で、同じくアシアナ航空が出資するエアプサン同様の格安航空会社です。長崎空港には2016年10月に火水金日の週4便のスケジュールで就航しています (注: 2019年4月から6月末までは機材繰りを理由に運休中)。2018年の平均搭乗率は65.5%で、親会社のアシアナ航空であれば普通とも取れる数値ですが、薄利多売を主とするLCCでは撤退する気配が強く感じられます。

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飛行機で移動するには狭い国土にも関わらず、韓国には無数の格安航空会社が日々運行を続けています。大手航空会社傘下のジンエアー、エアソウル、エアプサンに加え、チェジュ航空、イースター航空、ティーウェイ航空が既に市場を席巻しているところに、プレミアエアー、エアロケイ、フライカンウォンの3社が新規参入するための事業許可が当局より既に発行されていたりします。

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エアソウルの機体はアシアナ航空のお下がりのエアバスA321-200型。LCCで最も一般的なA320の胴体を長くした機体で、アシアナ航空が通常のエコノミー席として利用していた機体をお下がりで使用しています。通常のLCCよりゆとりある客席を備えている、このおさがり機体を使用しているところがエアソウルの売りのひとつのようです。

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平日での搭乗だった為か、日本人/韓国人共にに団体旅行のグループが目立っていたように見受けられました。数時間程度の遅延はまだしも、LCCでは過去に何度か欠航となり苦い記憶が自分にはあります。LCC利用のツアーに参加した場合、渡航先の国で帰国便が欠航した場合の追加の宿泊代等はどうなるかと考えてしまいました。長崎ー仁川間は週四便なので基本翌日の定期運行便はなかったり...。

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滑走路32を北に向かって離陸すると、東側に佐賀県で一番高い多良山系に属する経ヶ岳(1,075メートル)が視界に入りました。現在の長崎空港は1975年5月に世界初の海上空港として開港し、44歳と自分より先輩だったのに驚いたことがあります。堂々たる3,000メートル滑走路を持ち、年間300万人が利用する空港です。

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高度を上げている間に雲上飛行となり、地上の景色は雲間から見える限られたものになっていきました。長崎ハウステンボスがオランダ村と呼ばれていた頃に1度だけ訪れたテーマパークを上空から見つけようと目を凝らしていたのですが、残念ながら大規模テーマパークは発見する事はできず。長崎空港からのおおよその位置は理解していたので、発見できる自信があっただけに残念でした。

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航空の歴史を牽引してきた米国の"法律的"には、クラスAの上にあたる6万フィート(18,300メートル)以上は宇宙となると自分が20代の頃に受けた講義で聞いた覚えがあります。超音速旅客機コンコルドの巡航高度はこの成層圏の際だったとか。旅客機の窓から外を眺めると、地上から高度を上げ続けていくに連れて空の色が濃さをましていきます。1万メートル飛行時に窓から真上を覗きこんでも濃紺の空が見えるだけで、どの高さから黒い宇宙へと変わるのかが気になりました。

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海上飛行の時には外を見ても何も見えないので、入国申告書や税関カードを記入して時間潰しをしていました。面倒臭いと感じながら半分書き殴ってきたこの手の書類も、遠くない将来に書くことはなくなる筈です。そう思うと、丁寧に一文字づつ書いてみよう気持ちになるのは不思議なものです。

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対馬の最北端、比田勝の北側の海岸線をなんとか確認する事ができました。日本海側には余り多くない白浜の海水浴場もあったりします。朝鮮半島を肉眼で見られる対馬北部には、大陸と陸続きだった時に渡ってきた絶滅危惧種のツシマヤマネコ(ベンガルヤマネコの亜種)が生息する土地でもあります。

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対馬海峡をあっという間に飛び越え、朝鮮半島の東南端にあたる釜山の市街地が見えてきました。釜山は洛東江の河口に広がる大都市で、広安里/海雲台/松亭と3つの海水浴場が並び、東京のレインボーブリッジに似た広安里大橋、立ち並ぶ高層ビル群と地面を埋め尽くす小さな家々が密集している様子が上空より綺麗に見えました。

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もう北に少し進むと、人口250万人を誇る韓国第3の都市・大邱の大邱空港が続いて見えてきました。日本統治下の昭和十二年に大邱飛行場として開港した軍事基地で、現在は民間会社と共用となっています。出張でこの空港内のエアポートホテルに宿泊した事が以前にあったので、見つけられないかと探していました。韓国空軍のF15が配備されており、空港敷地内には掩体壕/ハンガーを見ることができます。

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朝鮮半島は主要都市であるソウル、釜山、大邱、水原、済州、平壌ぐらいしか訪れたことがないために、ほぼ点でしか地理が把握できていません。この山間部が半島の一体どこの辺りなのかを言い当てることができませんし、目に映る市街地が何と言う名前の町なのかも分からないのが残念に思えてしまう天気の良い一日でした。

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ソウル市内から東南18キロにあるソウル空港を上空から見つけました。日本統治下に建設された汝矣島空港(京城第二空港)閉鎖時に代替地として開設された空港で、首都ソウルに最も近い韓国空軍の基地となっています。外国首脳等の訪問時には仁川/金浦空港でなく、こちらの空港が利用されることが多いのだとか。2年に1度開催されているソウル・エアショーが催される場所でもあります。

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仁川市の南側を高度を下げながら西に飛行中。訪問時が冬だったからか、川沿いの岸が凍結してしまっています。川の中央に鉄塔が並び送電線が走っているのが気にかかったのですが、右翼の窓側からでは何処に電気を送っているのか行先(離島かな?)を確認する事はできませんでした。

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仁川市の湾岸部から仁川大橋や大きな市街地が近づいてくると空港島まであと僅か。3本ある滑走路のうちの一番西側に位置する滑走路34にグォーと大きな音を響かせながら着陸しました。出発した長崎空港も島を潰して造った人口島でしたが、仁川空港は大きさが圧倒的です。長崎から仁川まで概ね天気に恵まれ、朝鮮半島南部の山河、大きな街を上空から眺められた良いフライトでした。