冬の沖縄名物、慶良間諸島でのホエールウォッチングに参加

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沖縄県に家族で行って参りました。本部町にある美ら海水族館の巨大水槽・黒潮の海を泳ぐジンベイザメを「ワンワン」と幼い頃は呼んでいた息子。「見て〜、ヘンなの、変なのが来る〜」と興奮しながら素っ頓狂な声をあげていた娘。35m x27m x10mの巨大水槽の前に近づくと、子供達ばかしでなく、大人もポカンと口を開けてアクリル板に張り付いてしまう迫力の展示は何度も見ても飽きを感じさせません。

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手前が飼育期間24年目を迎えたジンタ君。全長8.7メートルの大きさで、大きな口を開けてオキアミを大量に食べます。頭の部分の横幅が最も広く、口のわきに申し訳程度の目が付いています。ジンベイザメの沖縄名はミズサバ、英語でホエールシャーク(鯨鮫)。自分は英語名に引き摺られたのか、オキアミ等を一気飲みするシロナガスクジラ等の髭鯨類の姿を彷彿とさせられるからか、実は最近までジンベイザメは鯨だと勘違いしていました....。

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とある日に、那覇に拠点を置くホエールウォッチングやダイビング/レンタカー業を営む株式会社NEWSのホエールウォッチングに参加する機会を得ました。乗船場所は國場川が東シナ海へと流れ出す河口にある港で、小禄の那覇空港から北にクルマを走らせれば5分で到着できる場所でした。波の上ビーチ公園の近くで、頂いた案内には那覇ビーチサイドホテルを目指してお越しくださいとありました。

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午前8時30分集合、同9時00分出港予定となっていたので余裕持って8時には港に到着して散策をしていました。何月に乗船したかは忘れてしまったのですが、この地域でクジラの姿を見られるのは冬の季節なので、沖縄言えど摂氏20度前後の寒い時期だったと記憶しています。河口側には不思議なかたちをした海底トンネル排気口があり、その後ろには富士山に見えてしまう塗装のタンク?がふたつ並んでいました。徐々に人が集まって来たので、頃合かと思い列に並びました。

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双胴を持つカタマラン船に順番に乗船をしていき、自分達は船の後部デッキに腰掛けました。この船は冬はホエールウォッチングがメインで、その他の季節はダイビングやシュノーケリングに使用されているためか、船尾から海に出入りする為のハシゴが付いています。この会社の運行するホエールウォッチングは「クジラを見られなかった全額返金」を謳っており、実際のクジラ遭遇率は98%と高確率と頼もしい限り。前夜に天気予報を確認した時には"晴れ"となっていましたが、那覇上空は雲が多く覆い被さっているなかを、クルーザー船は西に向かって走り出しました。

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那覇港を出発する時に那覇防波堤の横を通っていきました。この防波堤は那覇空港の滑走路の延長上にあり、飛行機が北側から侵入する時に上空から見ると「めんそーれ おきなわ」と書かれているのを目にすることができ、来沖者に歓迎の意を表していたりします。

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平成31年3月に移転した那覇空港の旧LCCターミナルに桃色のピーチ航空が駐機しているのが見えます。その上空には背中に大きな円盤レーダーを載せた早期警戒機が北から南へ向かって飛んでいました。昭和八年(1933)に海軍小禄飛行場として開港して以来一貫して沖縄の空の玄関との役割を果たし、現在では年間2千万人以上の乗降客数を誇る一大空港となりました。令和2年春には現在建設中の第二滑走路も完成予定で、旺盛な海外客の需要を受け更なる発展が見込まれています。

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那覇港(赤マル)から西の沖合30キロにある渡嘉敷島を目指して進みました。この海域を回遊する主な鯨はザトウクジラで、夏場にカムチャッカ半島/アリューシャン列島にて生息するクジラが暖かい海を求めて冬に南下してきたものです。全長10メートル以上にもなる躯体で路線バスよりも大きく、体重は30トンにもなる大型哺乳類です。

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船上の説明ではクジラ生息域までの移動に1時間、現地滞在1時間、那覇港までの帰還が1時間予定。冬の海は波が高く、ドスン、ドスンと船底が海に叩き付けられることも度々。酔いにくいと宣伝されるカタマラン船でも西行きの1時間で船酔いしてしまう人が多数で、生まれて此方のりもの酔いはした事がないと自負する自分も少し気分が悪くなりました。クジラの潮吹きを目安にクジラを探すため、波が高いと発見も下がり良い事がひとつも有りません。船上の全員が蒼い海の小さな変化を求めて続けていました。

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自分達より先行して出発した船なのか、座間味や渡嘉敷から来た船なのか多数のクルーザーが円を描くように集まっていました。このあたりは船同士のクジラ発見の情報共有に加えて、島の展望台からの見張りをする事により発見率を高めているそうです。クジラは潮吹き時に水面で息継ぎをしており、一度海中に潜ると10分程出てこないのだとか。エンジンを切り漂う船から黒いニュルっとしたクジラを見ることができましたが、クジラへの配慮で一定以上の近さには船側からは近寄らないようにしているそうな...。

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参加したホエールウオッチング会社から頂いた写真ではこんなに近くに...。運が良いと頭を海上に出して回転するスカイホップや、海面を大きく跳ぶブリーチと呼ばれるを行動も目にすることができるそうです。一度でよいので肉眼で目にしたいと思っていますが、残念ながら今回も叶わぬ夢でおわり。一時期ダイビングに妻と一緒にハマりフィリピンやマレーシア等にも行きましたが、ジンベイザメや鯨の様な巨大海洋生物に出会う運には恵まれず...。今回のザトウクジラも野生生物の行動観察なので仕方がないと自分を納得せざるを得ませんでした。

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スタッフの方々の何とかクジラを見せたいという姿勢は充分伝わってきましたが、一際歓声の上がったザトウクジラ一匹だけが今回の戦果でした。その後は急発進を繰り返してクジラを暫く探索するも、新たに発見することはできずでタイムアップでの帰還。帰り道は往路の2倍はあろうかという速度で激しく波を掻き分けて進んで戻りました。妻が慶良間諸島に泊まりで行きたいと言っているので、その時にでもホエールウォッチングに再挑戦して、是非とも飛び跳ねる鯨の乱舞・ブリーチ祭りに遭遇したいものだと思っています。