南魚沼・欅苑の田舎料理。絶品の自家製コシヒカリと山菜料理

f:id:tmja:20190624161823j:plain

我が家4人と妻の実家より2人の計6人で新潟県へ行って参りました。義母の古希を祝うのを趣旨とした旅行でした。関越自動車道をひた走り、雨が降っていなければ越後湯沢のスキー場で山菜摘みを堪能していたはずでしたが、運悪く天気は雨、雨、雨にて諦めて第二目的地の南魚沼にコマを進めました。六日町ICで高速道路を降り、初夏の山々と水田の風景が素晴らしい風景を走ること10分ほど。目的地付近にはねぎ坊主ギカンテウムが整列している姿を目にしました。

f:id:tmja:20190722174043j:plain

 妻の母親のお祝い旅行であり、義母の好みは熟知しているだろうからと1月前より食事処、宿泊先、立ち寄る観光地を決めておくようにと妻に頼むも、出発1週間前になっても手を付けず...。強権発動をして自分が旅程全て決め、1人で運転し、費用を出し、現地案内もする旅行となりました。一日目の昼食は里山十帖・早苗饗にするか欅苑で悩んだのですが、直前にても予約をする事ができた欅苑さんを訪れました。

f:id:tmja:20190624161839j:plain

f:id:tmja:20190624162037j:plain

「欅苑」は明治初頭に建てられた越後の典型的な茅葺き田舎造りで、古いものが好きな妻の母が気に入るだろうと思い昼食の場所に選びました。大きな屋敷の裏手には欅苑の名前の由来となっている欅の大木があり、一説には1,000年を優に超える古木なのだとか。アホな兄の悪影響を受けて、だんだんアホになってきた娘が変なポーズをして写真に映ってくれました。鄙びた景色に佇む古民家の風情ある景観を台無しにしている気がしてなりません...。

f:id:tmja:20190624161836j:plain

雨が伝い落ちる場所に手のお皿を構えて遊ぶアホな兄妹。コンビニに入ると、お菓子は5個までと事実上青天井の条件を示す義母と一緒の旅行なので、やりたい放題の限りを尽くしていました。自宅を出発してからの移動時間が長かったので子供には酷かと感じ、自分も大目に見るかと決めたので今回の旅行で子供達をブレーキ役は不在。

f:id:tmja:20190624161829j:plain

f:id:tmja:20190624161847j:plain

玄関の上部にツバメの巣を発見。出て来られた女将さんによると、この巣は昨年のモノで縁起が良いと思い、手はかけずにワザと残しているのだとか。太い梁、天井の高い屋内、綺麗に磨かれている床。どこに行っても一番乗り、切込隊長役の息子は既に館内を探索中でした。

f:id:tmja:20190624161842j:plain

f:id:tmja:20190624161845j:plain

新潟の豪農の屋敷を彷彿とさせる建物のニワ(土間)を上がった奥のデイでは囲炉裏で新鮮そうな岩魚が炭火で焼かれていました。女将さんからお話しを伺うと、1時間程時間をかけて焼いており、客から褒められること多い品なのだそうです。

f:id:tmja:20190624161853j:plain

古社に用いられているか様な立派な欅の丸太梁の迫力に圧倒されました。欅苑は昔、「大家」と呼ばれる庄屋さんだった南雲家の邸宅だったそうで、その時よりの物なのか商売の神でもある恵比寿さんが祀られていました。この茅葺き屋根を持つ大きな家を維持する為に、女将さんとご家族が料理を出し始めたのは30年も前のことだとか。

f:id:tmja:20190624161749j:plain

欅苑は200坪の建物だけではなく、屋敷を囲う大木が並ぶ4,000坪が併せて残り、道路沿いの駐車場から屋敷に至るまでも林の中を歩く広さです。古民家を移築して、内部を現代風なレストラン等にした店は幾多と見ますが、周囲の環境を共に楽しめる場所は希少だと思えます。ガラス戸の広縁のある部屋が、この日に自分達が食事頂いた場所でした。
f:id:tmja:20190624161857j:plain

f:id:tmja:20190624161900j:plain

女将さんより案内を受けて、オクデイにあたる場所に我が家4人+妻の実家2人の合わせて計6人分が用意されていました。妻と義母は「スゴい、凄い」と連発していたので昼食の場所としては合格の模様。外で孫達と記念撮影をしている間に、我が家のアイドル・赤べこさんをテーブルに置いたり、外の庭を撮影したりして全員が揃うのを待っていました。

f:id:tmja:20190722180304j:plain

f:id:tmja:20190624161813j:plain

欅苑は「田舎料理」とうたっています。味付けが濃いという田舎の野暮な料理という意味合いではなく、土地の水、土地の食材を用いて、その土地(田舎)でしか出せない料理の意だと思います。新潟には里山に溢れる豊かさが感じられる素晴らしい食材と調理方法があり、今回の旅行の初めとして、そのあたりをガツンと見せて欲しいと思っていたところ、季節の花を用いた箸置きに、おしぼりがチクチク刺し子と食べ物以外から見事なジャブでスタート。

f:id:tmja:20190624161757j:plain

女将さんに電話でお願いして特別に用意して頂いた欅苑お子様料理セットがこちら。大人であればオツマミとしてペロッと何個でも食べられそうな自然薯の海苔巻きは子供達には不評でした。これを山葵醤油で食べる美味しさが分かる様になるのはマダマダ先のようです。

f:id:tmja:20190624161759j:plain

一の膳が運ばれてきました。訪問が6月に入ってからと季節の終わりに近づいているも、期待をしていた山菜料理が沢山出てきてくれました。アイコの胡麻酢味噌和え。アイコの茎は山菜のなかでは苦みがなく食べやすい品ですが、それでも子供は苦虫を噛み潰したような顔をして嫌!筍と木の芽のお椀は鰹節が強めの味で、豪雪地帯の南魚沼はやはり濃い味が好まれるのかなと感じました。向付に入った山菜盛り合わせはウルイ、水菜等で様々な食感が一口のなかにあり面白い。

f:id:tmja:20190624161804j:plain

二の膳には蕗の薹味噌和えや苦みの効いたアケビの新芽、ウドの黒胡麻餡かけ等々。殆どの山菜は近辺や欅苑の畑で採れたものを使用しているのだそうです。甘みの強い胡麻豆腐、具沢山の自家製がんもどきと八寸には盛り沢山な山里の幸。

f:id:tmja:20190624161807j:plain

f:id:tmja:20190624161817j:plain

囲炉裏で焼かれていた岩魚。身のしまった魚は塩加減と炭火の風味が絶妙で美味。夏からは南魚沼の特産・鮎が楽しめるとのことでした。会津塗りお椀に入ったのっぺい汁には里芋、人参、ナメコ、木耳、きぬさや等が細かく切った状態で干貝のだし汁に入っていました。他の場所でする油で具材を炒めることはしないそうです。この日の決め手はやはりコシヒカリで、山芋の芽と合わせたご飯は今年食べた中で間違えなくナンバーワンのご飯。欅苑の田圃で育てた正真正銘の南魚沼産のお米で、八海山の西南にある桂山よる流れ出る水が育て、その水を使用して炊きあげたご飯は瑞々しく旨味が豊か。あまりに美味しかったので、「お米と水を分けてください」とお願いしてしまいました。

f:id:tmja:20190624161819j:plain食後の水物は抹茶寒天といちご。大満足な昼食を頂けました。南魚沼は新潟県の中でも関東から最も近い地域で、思い立ったらスグに来られる関越自動車道・大泉から欅苑最寄りの六日町ICまで187キロ。片道たった2時間の距離です。春の山菜、夏は鮎、秋のキノコに、冬の根菜と季節ごとの田舎料理。新米と茸類が楽しめる収穫の秋と雪の下で育つ根菜を味わう喜びに打ち震えてみたく、欅苑の宿泊者だけが頂ける朝食も食べてみたいと希望が膨らむばかしです。

f:id:tmja:20190624161809j:plain

越後の雄・八海山の山麓にある欅苑。敷地の緑に囲まれた茅葺き屋根の古民家で頂いた昼食は(子供達除いて)大好評で、降り続く雨で昼前にできなかった山菜摘みの分も充分にカバーしてくれました。この後には長野県との県境近くの山間部にある宿に赴き、宿のそばにある棚田で2,000本の灯りでライトアップする夜祭へ。そこでの散策を終えたら、宿で特別山菜コースに舌鼓というのが一日目の山菜づくし計画です。