「オレ 最強?」、将棋日本シリーズ・こども大会(東京)2018に参加

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千葉県に行って参りました。2018年11月18日(日曜日)、幕張メッセで開催された「将棋日本シリーズ・子供大会」の東京会場に息子の保護者として付き添いです。。秋晴れ空の下、海浜幕張駅で電車を降りると、それらしき親子連れも多く見え何やら楽しげな雰囲気。高校生天才棋士・藤井聡太七段の登場で将棋ブームが巻き起こり、全国各地の将棋クラブの定員がオーバー。うちの息子もそのブームに巻き込まれて将棋に熱中している一人だったりします。

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この大会は事前申込制なので受付締切時間までに来れば良かったものの、やれ電車遅延だ、やれ子供の急な御手洗だと予定外の出来事を見込んで少し早めの到着していました。開場時間の15分前ほど自分達が受付に到着した時には、既に会場入口に行列ができていました。息子は昨年の大会にて初参加をしており、自分は今回が初めての訪問です。

ここに来るまでに、会場で著名な棋士に偶然出会った時の挨拶の訓練をしていました。例えば竜王タイトル保持に苦戦中の羽生さんには「羽生さん、最近負けが続いているようだから、僕が少し教えてあげようか」と言えと迫るも、頑なにに拒む息子。身の程を弁えるが分かってきたようです。

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会場へと降りるエスカレーターで目に飛び込んで来たのが、今回の目玉「藤井聡太七段に挑戦! 詰将棋迷路」です。詰将棋作者としても名人級の藤井聡太七段が考えた詰将棋一問だけが 例として大会案内書に示されていました。その難易度の詰将棋を解くと進めて、5問ぐらいでゴールなのかと勝手に考えて楽しみにしていました。

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これがその七手詰めの例題です。既に大会も終わり、解答もWEBに公開されているので問題及び答えを書いても問題ないでしょう。持ち駒は金一枚(左の三段重ねで表示)のみ、うちの息子はこの問題を解くのにあ〜でもない、こ〜でもないと将棋盤に向かって30分ほど要していました。答えは、▲5三金、△3二玉、▲3一角成、△2三玉、▲3三角成、△同桂、▲1三と。ちなみに、上の年季の入った将棋盤と駒は自分が小学生の頃に親から買って貰ったモノで、今年に入って息子に譲りました。ふわりと軽い普及品です。段位を取ったら黄楊の駒でも買ってやるかと考えていたりします。

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見渡す限り将棋盤が並ぶ壮観な眺め。大会の参加者は主催者発表で3,160人(低学年1,691、高学年1,469)で、先ず受付で指定を受けた座るべき席を探すだけでひと苦労です。ただし、小学生という子供向けの大型イベントであるのを考慮してか、スタッフの数も充分に多く配置されていたので、行き方を尋ねれば親切に教えて貰えました。

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この大会は昭和56年に始まった日本たばこ産業主催のJT将棋日本シリーズが発展し、大人の試合はJTプロ公式戦。子供向けにタバコはさすがに冠せられないとの判断があったのか、関連会社テーブルマーク(旧名 加ト吉)をスポンサーとした子供大会からなっています。特殊会社であるJTの利益が国庫に入るのでなく、文化/スポーツ事業後援という大義名分のもとに宣伝目的で使用されているのが若干ヤニ臭いところです。全国11箇所にて膨大な人員と資金を注ぎ込んで、JT(日本たばこ)も悪くないとの印象を刷り込ませようとしていると言えそうです。

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しばらく時間が経つとこの状態です。子供達と応援をする親の熱気ムンムン。大人を制する線が引かれており、将棋盤の傍には大人は近寄れません。目を逸らすと自分の子供が何処にいるのかを探すのにひと苦労な、子供達の数とザワザワとした賑やかさ。自分にはこんな大規模な将棋大会に参加した事がないので、息子を少し羨ましく感じてしまいました。

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息子の将棋Tシャツコレクションから選んだ本日の勝負着「オレ最強」。このTシャツを着て堂々と会場に入れるのはただ意識していないのだけなのか、胆力があるからなのか…。将棋は「お願いします」の礼に始まり、「負けました」と「有難うございました」の礼に終わるゲームです。敗者が自ら「負けました」と宣言するのは勇気がいる行いの筈です。その負けからも学ぼうという意識とは正反対なアホTを着る息子...。

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連れてきた子供達が将棋に熱中している間に、親御さんが待つ場所も圧巻の広さ。息子と昨年の大会に訪れた妻より、「会場の端っこの方に将棋盤があって、待っている大人が指している」と聞いたのですが、会場を一周してもそのような場所は見当たらずでした。将棋クラブに通い実践を重ねている息子が棋力をメキメキと付け、徐々に背後に迫っているのを感じる日々なので少し練習をと思ったのですが失敗です。

予選対局3戦は全勝した子だけが次に駒を進められる仕組みです。将棋を初めて数ヶ月の子供と当たることもあれば、いきなり段位を持つ子と当たることもあり、予選突破は運に強く左右される仕組みのようです。うちの息子は2勝1負で予選敗退。勝敗が付いた子供達が親元に戻りる時に、悔しさを学び、涙を流している子も多く、子供ながらもその真剣さには驚くばかりでした。将棋は良いものだと思わされました。

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自分が今回いちばんの楽しみにしていた詰将棋迷路の開始時間が来たので移動。主催者側の挨拶に始まり、開始まで長々と引っ張った割には既に提示されている一問だけが問題と判りショボいの一言。中に入ると一手ごとに解答選択を迫られ、回答例の書かれた通路左右のどちらかを選びながら進んで行くものでした。考えてみれば、迷路内で大勢の人達が詰将棋の問題が掲示されている場所で、問題を解くまでいる事になるので、提示済み問題だけになってしまうのはしょうがないのでしょう。それよりも、シークレットゲストで登場すると(勝手に)期待していた詰将棋の作者・藤井聡太七段は現れず、音声や映像でのメッセージ発信もなかったのは拍子抜けでした。

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プロ公式戦は渡辺棋王と菅井七段の対戦でした。プロ棋士の対戦を生で見られ、表情も伺える距離感が素晴らしい。菅井七段の5六歩で始まり、菅井七段が中飛車/穴熊、渡辺棋王が居飛車銀冠。114手で盤面を制したのは渡辺棋王で4年ぶり2回目の将棋日本シリーズの優勝でした。渡辺棋王は2017年の成績は21勝27負と負け越してしまい、竜王のタイトル失冠し、棋王を辛うじて守りきるのが精一杯に見えていました。新しい風が吹き荒れる将棋界では34歳でも追い付くのが難しいのかと思っていましたが、今年の渡辺棋王は絶好調で昨年の不調はなんだったのかと言う強さを見せつけています。

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公式戦とは別に自由戦と呼ばれる試合をすると将棋消しゴムが貰えるらしく、「ぼくX勝」、「おれX勝」、「じゃあ試合しようか?」と初めて会う子達と試合を重ねて、歩から王将まで全てをコレクションして息子は戻ってきました。消しゴムはちゃんと駒のカタチになっており、表面には金龍?の書体に裏面はカタカナでテーブルマークとカタカナが入ってました。将来はプロ棋士になると言っているアホ息子。藤井聡太七段は小学三年生の時に東海大会を優勝しているので既に大きく差が付いていると息子に説明をすると、来年はこども大会優勝し、再来年には奨励会入りすると宣言していました。どうなることやらと楽しみに観ています。