日本航空JAL2323(伊丹→但馬)ターボプロップ機で但馬飛行場へ

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海外からの旺盛な訪日旅行客の需要の盛り上がりを受けてか、大阪市内の宿泊費が高騰しています。ベッド一台が部屋の殆どを締めるホテルに高額な金額は馬鹿らしく思えて、最近は大阪を避けて兵庫県か奈良県に泊まる様になりました。今回は大阪1泊出張に出かけた折に、大阪市内より150キロ程離れた兵庫県・城崎温泉に宿泊してきた話しです。

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全丹バス等で行けば2時間半程の道程ですが、空路で行けるところは極力空路で行くのが自分の主義。大阪市内の得意先を訪れた後に、日本航空傘下の日本エアコミューターJAC2323(伊丹空港17:00→但馬飛行場17:40)の便で兵庫県北部へ飛ぶために伊丹空港へとやって来たのでした。

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搭乗するのはスェーデンに本拠地を置くサーブ社の双発ターボプロップ機SAAB340B。サーブ社は日本の富士重工と同じく元航空機/軍事品メーカーで、自動車のサーブもその一部門です。乗る機会の多いボーイング社と比較すると線の柔らかい、どことなく女性的な印象を受ける機体です。日本では日本エアコミューター以外にも北海道エアシステム社等で運用されていて、比較的短距離路線を乗員3名手・30名程の乗客を乗せて日々飛びまわっています。

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伊丹空港から但馬飛行場までの飛行経路は凡そこのような感じだったと思います。伊丹空港を出発後は一路西の方角に向い、温暖な瀬戸内海から豪雪地帯で知られる兵庫県北部へと中国山地を飛び越えるルート・空のカニ街道。

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羽田空港のチェックインカウンターで、羽田空港→伊丹空港→但馬飛行場と通しで座席指定をして貰っており、何時も通りに「景色の見える席をお願いします」と伝えた筈なのですが、指定された座席は窓ナシ席....。え〜と、外の景色は全く見えません。JGCカウンターでお願いすると前方窓側席を指定してくれるのですが、窓ナシ席がくるとは思ってもいませんでした。

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周辺の座席に空席があったので、機内で1名でアナウンスから配膳まで奮闘するCAさんに声を掛けて、座席の移動をお願いしてみました。飛行機は好きですが、流石にターボプロップエンジン音を壁越しに聞くだけで満足という境地にはまだ達していません。

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エプロンでエンジン始動した場面です。エンジン始動時には寝ていた羽が起き上がるのが必見です。太い羽が細くなったかように見えます。機械いぢりが元来好きで自作機も手を出していたからか、細かいところに目が...。上の写真中央下に修理箇所と思しきリベット打ちカバーが見えるのですが、エンジンフードに亀裂が入ったところに当て板をした様に見えるも結構やっつけ仕事な雰囲気ですね。

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伊丹空港2本ある滑走路のうち短い方(1,800メートル)の滑走路32Rより六甲山に向かって離陸。エンジン上部に1万分の1に縮小した日本列島のある昆陽池が見えています。離陸時は最大出力を使って上昇するので、エンジン音を不快に思う人にはブーンと結構耳に響く音が機内にも響いていました。この機体は客室内で集音した音を解析し、それを打ち消す音をスピーカーから流して不快感減少させる装置が付いているのだとか。

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離陸したばかりの伊丹空港が見えました。滑走路32L端と猪名川の間にあった旧中村地区の集落跡を上空から撮ろうとしていたものの、大きな左エンジンが邪魔して撮り損ねてしまいました。ステッカーで指定エンジン/ギヤオイルがエンジンフード脇に印されており、あまりにも目前に見えるのです全ブランド型番を暗記してしまったぐらいにエンジンビューな座席です。

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夕焼けのオレンジ色と空の藍色が混ざり合う、一日で最も美しい時間帯です。あたりが静かになるに連れて、エンジンの音と機体の風切り音が目立つかのように感じられます。周囲を見渡しても他の機体は見当たらず、搭乗しているサーブ機が夕暮れ前に帰巣しようとして先急ぐ鳥のようです。

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日が暮れてしまったので機内誌を捲ると、離島での航空医療搬送を題材としたマンガに日本エアコミューターの赤いジャケットを着たマスコットキャラクター・ルリー君も登場。大きなルリー君を何処かで見たなと引っ掛かり、青森県の航空博物館に展示されていた国産旅客機YS-11の胴体にペイントされていたのを思い出しました。

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但馬飛行場に南から侵入。羽の付け根にある銀色のスピナーに格納された飛行機の足が出てくるのが鏡のように映るものですが、既に暗くなってしまい写真には写すことができませんでした。

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但馬飛行場は179メートル程の高さの谷間に立地しており、手前に着陸すると崖、1,200メートルの滑走路をオーバーランしても崖となかなか怖い飛行場です。ちょうど5年程前にも小型機がエンジントラブルで緊急着陸を試みるも、止まりきれずに転落という事故もありました。

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但馬飛行場に到着。但馬飛行場と言うと2005年春に不運にも飛行訓練中に墜落死してしまった曲芸飛行で有名なロック岩崎氏のことが忍ばれます。滑走路の脇、空港敷地の芝生がその場所でした。ニュースで墜落現場の映像が流れた時には、滑走路を少し避けていた場所に機体の残骸があったのを見て、被害を最小限に抑えるために意図的に滑走路を避けたのかと先ず思ったのでした。「空へ!!」と機体に書かれた、赤と白の複葉機ピッツスペシャルで、連続横転コルク抜きを再び観たかったです。

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折りたたみ式タラップを降りて、自分の足でターミナルビルへと向かいます。群青色の空のスクリーン前に、白い機体が非常に美しく映えていました。短距離離着陸の性能向上の為か機体に対して大きく見えるプロペラです。プロペラの大小が主翼上のエンジン設置位置を決め、飛行安定性を左右する水平尾翼の大きさを決める。飛行機のカタチはその性能の表れであり、美しさでもあると思います。

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旅客ターミナルビルの様子です。天井から吊るされたフロート(浮き)付きの水上複葉機「城崎第一号」は戦前、城崎温泉前を流れる円山川水面を離発着していた三菱製MC1型旅客機。まるで、コチラに着陸しに迫ってくるかのようです。