日本航空JAL101(羽田→伊丹)国内線ファーストで伊丹カーブを初体験

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月に何度かある関西出張で、ファーストクラス以外の座席が希望する出発時間帯の全て埋まってしまう事態に直面し、しょうがなくファーストクラスでポチッと購入ボタンを押しました。会社ではビジネスクラス利用が認められているものの、普段は経費削減のためにエコノミーに乗る自分が珍しくも国内線ファーストクラスに乗る事になったのです。

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ビーイング777や767は6枚の窓が操縦室にあり、よく窓を見るとワイパーが付いています。旅客機のワイパー実物をを動かすのを見せて貰ったことが昔ありましたが、自動車のワイパーと余りに同じだったのを思い出します。ウォッシャー液を出して遊んだりと操縦席に入るのも緩い時代でした。

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日本航空で国内線にファーストクラスが導入されているのは羽田から札幌/伊丹/福岡/那覇の4路線だけに限られています。今回乗った機体はボーイング777-200型(全375席)でファーストクラスの数は14席。幸運にも隣席は空いていたので、前後間隔の余裕だけでなく横方向にも圧迫感のない広めな印象を持ちました。前席のポケットに入っている黒い物体は航空会社が用意しているモバイルバッテリーです。

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羽田から伊丹空港へと向かう航路上で、富士山が見られるようにと進行方向右手を予約時に座席指定。視界を遮らずも、少し振り返ると主翼とフラット&ホイットニー社製エンジンが一緒に見えるナカナカの好位置具合です。

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プッシュバックを受けた機体は羽田空港の地上職員達が手を振る見送りを受け、ターミナルビルから滑走路へと向かって行きます。搭乗した日本航空101便は早朝6時30分に出発のスケジュールで、夏の太陽が朝からギラギラしていました。

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多摩川の河口域に造ったD滑走路の離陸に向け順番待ちをしながらゆっくりと滑走。JAL、スカイマーク、全日空に続き4番目です。晴れ渡った青空のした、東京アクアラインの川崎側入口の白いピラミッド(浮島換気塔)がよく見えました。

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東京湾に浮かぶ、離陸したばかりのD滑走路が主翼の後ろ写っています。手前の滑走路島の埋め立て部分(2,020m)と奥の桟橋方式(1,100m)の2種類がジョイントされた世界でも稀に見る滑走路となっているのが、上空から見ると色が変わっていて分かりやすいです。

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横浜の港湾部とその背後には富士山の青い山体。羽田空港は昭和31年に開港し、日本航空輸送の大連行きが第一便でした。乗車運賃が余りにも高額だった為か、その初便の乗客は松虫と鈴虫5,000匹のみ。「富士山に向け 宜候(富士山に向かって、舵をとれ」と戦争時には教官が飛行訓練生に激を飛ばす時期もありましたが、現在では年間9千万人近い旅客が利用する国内最大、世界でも屈指の大空港となりました。

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旅客機の足は早く、気が付くと八景島まで進んでいました。早朝にも関わらず、横浜市内にある唯一の海水浴場・海の公園で遊んでいる人達がいます。この高度だと自動車や列車はミニチュアのおもちゃが動いている様にしか見えません。

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国内線でも国際線で必ず搭乗すると聞くことにしている機内オーディオ番組・JAL名人会。日本航空は毎月乗り続けており3年以上聞き続け、たまに日比谷・内幸町ホールでの公開録音に訪れたりもしています。公開録音で実演を目にした演目が流れると、ことのほか嬉しく何度も聞いたりします。

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残念ながらモクモクと湧き上がる雲により、期待していた富士山も南アルプスも間近では拝むことは叶いませんでした。仕方がなく食事に目を移すことにし、用意されていたメニューを見ると飲み物は日本酒からシャンパンまで、午前/午後と打ち合わせが入っているのが悔やまれるところです。

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羽田-伊丹間の飛行は離陸から着陸まで1時間もなく、ベルトサインが消えるか否かで朝食が運ばれてきました。ご飯はJALに乗るとよく出てくる北海道米「ふっくりんこ」だと思いきや、比較的新しくも関東では結構見かける新潟米「しんのすけ」でした。

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名張から奈良盆地・天理へ抜け出る途中の春日台カントリークラブ上空を飛行中に、八重桜カントリークラブのところから虹が立っているのが目に入りました。伊勢湾あたりから高度を下げ始めており、地上とだいぶ近付いてきています。

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雲との距離がより近付いてくると、その雲を白いキャンバスにしたブロッケン現象が奈良盆地上空でハッキリと見られました。生駒山地を越す時には虹の輪っかと機体の影が目の前に迫り来るシーンも見られて、「さすがはファーストクラス、演出も実に凝っている」と思った程です...。

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書き忘れていましたが、この日のフライトが異常に混み合っていたのは台風が関西を直撃すると予報が出ていたからでした。関西の方々が交通機関がストップする前に戻ろうと、なるべく早い便で帰ろうとしていた様です。関西方面へのフライトは、羽田空港でも台風のため引き返すことがある条件付き運行となる旨のアナウンスが流れており、本当に引き返した場合には再度ファーストクラス乗れるのかと取らぬ狸の皮算用をしていたのは内緒の話し。

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淀川の馬毛大堤が眼下に。目算で高度500メートルほど。琵琶湖から流れ出た川が京都で宇治川と名前を変え、サントリーの山崎工場のある大山崎で桂川、木津川と合流したものが淀川で瀬戸内海に注いでいます。地平線まで蛇行している川の流れは、密集した建物のある市街地のなかでも雄大なものに感じられました。

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伊丹空港へ向かう飛行機の着陸は、奈良盆地を抜けて生駒山地の信貴山付近から一気呵成に伊丹空港まで降りるのが通常の飛行ルートです。伊丹空港での風向は北→西→南→東の順に多く、大雑把に言えば冬場に西北、夏場に東南の風が吹く土地です。伊丹空港の1,800メートルの短い方の滑走路は前身の大阪第二飛行場時代にあった北西から東南に伸びる滑走路を延長したもので、3,000メートルの平行滑走路併せて風向きあわせた方角を向いています。

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淀川を越え、新大阪駅を飛び越えてもう何故か見える豊中ジャンクション...!? 進行方向右手のい座席にいる場合に豊中ジャンクションが視界に入る事は決してないはずです。猪名川の先には伊丹空港があり、自分が搭乗している機体はその伊丹空港の常周経路のダウンウィンドに向かうようでした。

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空港から4-5キロ離れて、滑走路と並行になる様に飛んでいます。「これは、間違えなく伊丹カーブだ!!」と心の中で叫び、拳を握り締めていました。伊丹空港に降りる旅客機は大阪市街地上空を飛び、あべのハルカス、大阪城、梅田の高層ビル群を見ながら、ひたすら真っ直ぐに降りるのが常なのですが、東南側から強い風が吹いている時にだけ、六甲山側から着陸をするように管制塔から指示される時があるのです。ただし、その様な天候に恵まれる?のは稀で、1年でも数日あるかないかと言われています。

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これまで200回を超えて伊丹空港利用していますが、この六甲側に回り込んでの着陸は自分にとって初体験でした。伊丹空港から離陸時に目にする日本列島を模した昆陽池も、いつもの北海道側からではなく、太平洋側から眺めと実に新鮮。向こうに迫る山々との衝突を避けるので、キツイ角度で右旋回を着陸寸前でする必要があります。

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ダウンウインドからの180度旋回で伊丹カーブを飛び抜け、一気にファイナルレグに突入するぞと宝塚市上空を飛んでいる場面です。機内WIFIを利用して航空気象通報式(METAR)を調べると、080150KTと磁方位80度より15ノットと東風が吹いていました。機体は西北から侵入して滑走路14に見事に着陸。パチパチパチ!! ただ乗っていた旅客機が設置しただけですが、一本の映画を見たかのような感動を覚えてしまいました。

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富士山こそ間近で目にする事はできなかったものの、奈良盆地上空では虹にブロッケン現象と光学マジックショーが繰り広げられ、クライマックスへと向かう着陸時には何と伊丹カーブを初体験させ貰えました。素晴らしいファーストクラスな眺めで、記憶に残るフライトとなりました。