小国ふる里ふれあい村・楯山荘(旧温海町立小国小学校)に宿泊

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家族4人で山形県に行って参りました。訪れたのは山形県でも日本海沿いの南の方にある鶴岡市。鶴岡市は全国市町村で第7位(1,312km2)の面積を誇る大きな市で、大阪府より大きくは...ないですが大阪府の70%ほどにも及びます。その市の最南部、新潟県との国境である温海町小国が今回の目的地です。小国と言ってもマタギで知られる西置賜の小国ではないです。直線距離ではかなり近いですけど...。

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庄内と越後を結ぶ道は江戸時代には二つあり、ひとつは日本海沿いを走る浜街道。もうひとつは山中を行く山街道となり、その山街道(小国街道)上にある小国集落は越後への護りの要として国境の関所が明治五年(1872)まで置かれていた場所でした。集落を南北に貫く目抜き通りの左右には庇を出した雪国仕様の民家が残り、宿場町だった町割りがそのままに残るかのような雰囲気が感じられます。その目抜き通りは消雪道なっており、冬に訪れたらきっと面白い光景が見られそうです。集落内に信号なければ食事が取れる場所はなく、唯一の商店にて食材を買い求め、この日の宿に向かいました。

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此の木造二階建ての校舎が旧温海町立小国小学校で、この日に自分達がお邪魔する宿泊施設です。「高嶺の緑が目に沁みて 小国の流れ音冴える 自然の恵み豊かなり」と子供達が以前には大きな声で歌っていた小国小。現在の「小国ふる里ふれあい村・楯山荘」の楯山は小国集落にある山の名前から借用したものです。繰り返しになりますが、西置賜小国町にあり、東京23区ほどの学区を持ち、300名以上学生が通う小国小学校ではありません(*Ü*)

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到着時に管理人さんがいなかったので、校庭をくるりと一周してみました。そこで発見したのは、おそらく体験学習で使用していると思われる炭焼き小屋と、10日程前火を放ったと感じのある焼畑がありました。実は温海の山側に今回子供達を連れて来たのは宮崎県椎葉村に続いての焼畑体験が目的としてあったので、幸先の良いスタートに思えました。

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管理人さん登場にて校内へと案内を頂き、この日の宿泊者は我が家4人だけで他には誰もいないと知ったのでした。元小学校宿泊施設に泊まり歩いている子供達にとっては、待望の体育館使い放題タイムの開始です。体育館は親にとっても興味深い場所で、杉の無垢材使用で山形トラス、雪が高くまで積もっても採光が取れる大きな窓等の地方色を感じられる箇所があったりもします。

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国内では琉球処分による沖縄県設置がなされ、海外ではトーマス・エジソンが白熱電球を発明した明治十二年(1879)に小国村の永淳寺を間借りする形で「開源学校」として創立されました。児童数は43名。校内に明治三十二年増築した旨が書かれていましたが、校舎が何年に建てられたものかは分かりませんでした(管理人さんに聞くのも忘れた..)。多くの僻地にある学校同様に村民が自分達の子供達への教育をと思いで、土地、資材、労力を集めたこと思います。

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寝室は元教室に畳を敷き詰めた部屋で、布団を4つ並べて敷きました。教室ですので4人で使うには持て余し気味の広さでした。子供たちは体育館走り回りに続いて、教室内ではでんぐり返し放題と遊び続けていました。いつもの事ですが、我が家の家族旅行には赤べこ、ジンベイザメ、富士山のぬいぐるみ御一行が漏れなく付いてくる賑やかなものです。たまに1.5メートルあるアザラシが一緒の時もあります...。

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山間部で夜は涼しいとは言え、真夏の訪問で運動をし大汗をかいた子供達を風呂に入れました。学校の廊下には夜中に突然目にしたら腰を抜かすであろう無数の手形を配した「ろう下は しずかに」の掲示が窓越しに見えていました。下の動画のように座敷わらしならぬ、廊下を走るアホ兄妹の元気な姿も見えました...。

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アルミサッシ窓となっている校舎二階より校庭方向を眺めてみました。山間に霧雲が立ち込める清々しい朝を感じられます。校舎の廊下は毎日雑巾がけしているかと思えるほどに綺麗で、合宿で訪れたと思われる子供達の愉快な落書きが黒板にされていました。各教室に放送用スピーカーがあるのは往時の名残なのでしょう。

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合宿などの大人数での宿泊で使われる事が多い為か、自由に使える台所用品には業務用サイズのものが多数ありました。まな板は十枚以上ずらり、業務用ガス炊飯器の容量は10升でしょうか? フライパンも業務の大きさで大人の男性でもチャーハンを作ったら翌日筋肉痛の大きさで、管理人さんによれば多くは倒産した温海温泉の宿から譲り受けたのだとか...。

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村内の商店で購入したトマトに、おまけで貰った林檎。村民の方に頂いた地元野菜の外島瓜?を娘がトントントンと野菜をひとくちサイズに包丁で刻んでいきました。息子は全く調理はせずで食べる専門。娘はモノづくり全般が好きで調理も母親をよく手伝っています。同じ家庭で育っても、こうも違うのかと時折感じさせられます。

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給食トレイに載せた、パン、トマト、きゅうり、りんご、粉末わかめスープの簡素な朝食。小国の集落は庄内小国川が東西に流れる自然豊かな山間にあり、実は海から5キロ程しか離れていなかったりします。それを考えると寂しさも感じられる品揃えですが、筑波山のガマ油よろしく「此処に取り出したるリンゴは只のリンゴではない。バンバン。昨日の晩に買ったリンゴだ」と節を付けて大袈裟に説明したりしながらワイワイと食事を頂きました。でも、越沢の笹巻、関川のうるち米で作ったべろべろ餅とかも欲しいな(*´ч`*)

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小学校の使われなくなった玄関口。小国集落には小学生がいるも、集落内に"学校がない"ので海側の学校に通っています。我が家4人で一校まるごと貸切の時間もあっと言う間に過ぎ去ってしまい、翌日は山に入っての焼畑探検と東北の伝統が最後まで残る村での宿泊へと出発したのでした。