角間温泉・越後屋旅館さん(内湯/混浴/共同風呂有り)に家族でお邪魔しました

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長野県には角間温泉という温泉地が2つあり、ひとつは上田市の真田の隠れ湯の角間温泉。もうひとつは、コチラの湯田中/渋温泉の対岸にある角間温泉。シルバーウィークに旅行の3-4日前に電話で温泉宿の予約をお願いしたところ、狭いけど1部屋だけならあると聞き、是非とも宿泊したいと伝えてやって来ました。

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コチラがその宿・越後屋旅館さん。江戸中期創業、現在の建物は明治期(1870年)の木造三階建と100年を優に越す歴史を誇り、1階よりも2/3階の方が迫り出している出梁つくり造りの建屋。吉川英治が「万花地獄」を執筆するのに1年間逗留した事でも有名な旅館です。

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この角間温泉は室町時代に蓮如上人による発見と伝えられ、その道案内をした小林甚左衛門が最初の浴場を開いたのが起こり。本日の宿を正面から見ると長い歴史も相まって、実に堂々たる建屋に見えます。

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入口を潜りると正面に艶光りしている階段と床。子供2人と事前に伝えているためか、嬉しい事に息子と娘用にと子供用スリッパが用意されていました。

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通路を進むと右手に帳場が見え、左手には特徴的な組子デザインの障子があり、その奥には細い廊下が続いていました。

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此処から先は浴室エリアで、右手に3室並んでいます。手前から家族風呂、大浴場、檜風呂。全部源泉掛け流しの贅沢さ。そして、通路左側の簾の向こうが混浴露天風呂です。2人入れば満員と言った大きさで、風呂の直ぐ横の池には鯉が泳いでいます。

右手の風呂は各部屋に内側から鍵が掛かる&入浴中プレート有りでプライベートが守れるようになっていますが、左手は通路から丸見え…。露天風呂には脱衣所はなく、此処に昼間入るには大夫勇気が必要そうです。

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風呂場前の通路には凝った木製の歯車とタイルが埋め込まれておりました。この山間の鄙びた温泉街に、随分ハイカラな装飾具合だと気に入りました。

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2階へと上がる階段の一段一段にも同様にタイルが埋め込まれています。

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案内を受けた部屋の様子です。予約時はは6畳部屋しか空いていないと女将さんに言われていましたが、広い2間続きの部屋に変更を頂いたようでした。

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玄関でも感じましたが障子の種類が豊富で楽しくなってしまいます。廊下のタイルもそうですが、粋な経営者なのだろうと思いました。

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広縁もしっかり有りました。家族4人で連泊しても窮屈さを感じさせない部屋で良かったです。「走るぞ〜」と言って、部屋をドタバタと走り回る息子も小学生となり落ち着いてきたので旅館宿泊を今年から開始しました。自分達の旅行には大型ホテルよりもこじんまりした旅館の方が合っている様です。

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早速、風呂巡りを開始! こちらは家族風呂(ローマ風呂)です。湯船の底が二段なっており、ソファーのように背中でもたれ掛かると丁度良い塩梅。湯船に湯を注ぐカエルのカランが面白いアクセントでした。

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隣の大浴場は裸の子供達が泳ぎ回ってしまい掲載できる写真なし…。コチラのカランは東洋人の裸婦。お湯出る部分に析出物がビッシリと見えます! この大浴場のタイルは明治期にイタリアから輸入されたタイルで、非常に希少価値が高いみのだとか。縁起の良い蝙蝠の図案となっていました。

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最後は檜造りの湯船。ここは温度が結構高く、子供達が熱いと言って早々に撤退することになりました。3つの温泉の源泉はそれぞ違うと聞き、角間温泉恐るべしと畏怖したのでした。

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檜風呂を出たところに湯治場のような空間があり、マッサージチェアが置かれていました。お金の投入口をよく見ると20円との文字が見えましたが、壊れるといけないので利用は避けることに。

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この夜は、我が家で旅館に泊まった時の恒例行事、障子を使って影絵で遊ぶ大会を開催。上の写真は怖いお化けが来るのシーンで、「いち〜まい、に〜まい」と呟きながらお岩さんの真似をしながら部屋に入ろうとしています。

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翌朝、朝食に向かう前に館内を少し散策。道路に面した部屋の廊下には色々な飾り窓を発見したりと、まだまだ見所がありそうでした。

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食べ終わった場面で恐縮ですが、朝食の部屋です。吉川英治が逗留した部屋はと女将さんに尋ねると3階の1番奥の部屋がそうらしく、宿泊客がいるので覗く事はできませんでした。年配のご夫婦が3階への急な階段昇り降りしていたのは、その部屋を指定して宿泊しているからだろうと推測したりしました。

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自分が子供達を風呂に昨晩入れている間に、妻は共同浴場巡りを3軒完遂していたりします。折角なのでと、息子を連れて朝の散歩に出かける事に。

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目的地は越後屋の目の前にある共同浴場「大湯」。大股歩きで数歩で到着できる距離です。曇ガラスが張り巡らされており、内部は思ったよりも明るそうな雰囲気。大湯の後ろに越後屋の看板「対笠館」と小さく写っています。

笠岳に対面する館の意味だと思われるのですが、そうすると位置関係がおかしいので、越後屋さんは現在の建屋を建てる前は違う位置で営業をしていていたのかと考えていました。支払い時に女将さんに聞こう、聞こうと思うも忘れてしまいました。

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女将さんさんから借りたICチップ入りの鍵を差し込み、「ビー、カチッ」と音を聞くと解錠しました。新宿駅の改札であれば気にもなりませんが、長野の山奥ではこの音だけでも娯楽のひとつ。

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内部の様子です。外から予想以上に明るい日差しが差し込んでおり、高い天井の開けた空間と併せて開放感がありました。お湯は熱めですが風情が感じられるので、少し長めに浸かる事にしました。息子は熱いから足湯だけ〜。娘の賑やかな声が衝立の向こうから聞こえていました。

角間温泉は集落に商店が1軒、温泉宿4軒の小さな温泉街ですが鄙びた実に良い場所でした。宿泊した越後屋旅館も味わい深い宿で、家族4人での楽しい滞在ができて良かったです。子供達に何が良かったかと聞いたところ、息子「影絵ゲーム」、娘は「温泉巡り」と答えていました。