日野オートプラザに昔のクルマと戦前の航空機エンジンを見てきた

f:id:tmja:20170704125340j:plain

八王子駅からタクシーで20分程南に進み、新興住宅地の一画にある日野自動車21世紀センターを訪れてみました。この日野のトラック・バス博物館の存在は以前より知っていたのですが、これまであまり興味を感じることがなく未訪問でした。

日野自動車の前身、東京瓦斯電気工業が戦前に製造した航空機向け星型エンジンの実物展示があると聞き、1度は見ておこうかと思ったのが重い腰をあげた理由だったりします。

f:id:tmja:20170704125329j:plain

オートプラザの入口に到着。手前のモニュメントは確かではないですが、自分には戦前に11,651Km飛行の世界記録を打ち立てた航研機のチャレンジ精神をモチーフにしたものに見えました。

f:id:tmja:20170704125344j:plain

玄関脇に停めてある派手な日野レンジャー。1996年に菅原義正氏がダカールラリーで優勝した実競技車なのですが、何気なく置かれてビックリ。走破性向上の為にタイヤが大きく、結構車高があるカミオンです。ちなみに、スポンサーのロゴは全て手書きでした・・。

f:id:tmja:20170704125348j:plain

建物に入るとTGE-A型が現れます。TGEはTokyo Gas Electnic(東京瓦斯電気工業)の頭文字です。1917年に日本で初めて独自設計により量産された最初のトラックのレプリカ車。タイヤは固形ゴム。ヘッドランプが電気でなく、燃料式というのが時代を感じさせられます。

f:id:tmja:20170704125323j:plain

TGE-A型の反対にオートプラザへのエレベータ有り。人が全く見えないので、勝手入っていいのかと心配しながら乗りました。

f:id:tmja:20170704125352j:plain

まずバスやトラックのミニカータワーが目に飛び込み、その奥に無人の受付。右手にはカフェ・シャノンがありました。昼食を取っていなかったので、ここに入って日野マーク入り特性パンケーキでもと思うも、利用客が誰もおらず見送りに。

f:id:tmja:20170704125355j:plain

ミニカーのジオラマ、日野の歴史展示コーナーがあります。

f:id:tmja:20170704125317j:plain

ここに東京瓦斯工業からトキコ、小松ゼノア、いすづ等が生まれた系譜があり、興味深かったです。

f:id:tmja:20170704125359j:plain

スロープギャラリーには航研機の1/5モデルプレーンが吊るされていました。この機体の操縦席には屋根がないどころか、空気抵抗を少なくする為に風防も折りたたみ式。それで62時間も連続飛行して世界記録を打ち立てたパイロットにも驚きです。

f:id:tmja:20170704125208j:plain

スロープの途中に展示室が設けられており、自動車殿堂入りされた星子勇氏と鈴木考氏の業績と一緒に、ダカールラリーのトロフィー等いろいろと面白いものがありました。

f:id:tmja:20170704125219j:plain

展示場中心に置かれたボンネットバスBH15。

f:id:tmja:20170704125223j:plain

f:id:tmja:20170704125228j:plain

f:id:tmja:20170704125237j:plain

実際に乗客として乗った記憶はありませんが、雰囲気は充分堪能できました。

f:id:tmja:20170704125241j:plain

日野ルノー4CV(通称神風タクシー)に、昔懐かしいコンテッサが並んでいます。

f:id:tmja:20170704125245j:plain

コンテッサ900スプリント。車体は言うに及ばず、黒地にシルバーで「ヒノ」と書かれたエンブレムまで素晴らしい。

f:id:tmja:20170704125251j:plain

奥の展示室には黎明期の航空エンジンがずらっと並んでいます。ワインレッドのカーペットが敷かれており、先人の功績への尊敬の念が感じられます。

f:id:tmja:20170704125255j:plain

瓦斯電が海軍の命で製造した「初風」エンジン。空冷倒立直列4気筒でやけにピカピカだと思ったらレプリカ品でした。

f:id:tmja:20170704125259j:plain

天風21型エンジン。瓦斯電自主開発の星型9気筒エンジン。十和田湖に沈んでいた機体から取り外した実エンジンで、三沢航空科学館所蔵品とありました。1943年に沈んだ一式高等練習機を2012年に引き揚げ、長く300mもの深さの湖底にあったために腐食が激しいです。

f:id:tmja:20170704125303j:plain

1万台以上生産され、初等練習機「赤とんぼ」に搭載されていたのが此のエンジンだったとか。このエンジンの民間向けが天風3型で、科学技術館で戦後初の国産ヘリ「読売Y1」で先日見たものでした。

このとなりには中島飛行機製造「光」エンジンがあったりします。現在のレースマシンのように高出力を出す為の工夫が随所に施されており、それらを直接目で見られるカットモデルの星型エンジン。この部屋だけで半日潰せそうでした。

www.waypoints.blue

f:id:tmja:20170704125335j:plain

日野オートプラザ。初めて訪れましたが、20世紀初等からの技術の流れが見えるようで実に楽しめました。自分が滞在した2時間ぐらいで、見学者は両手で数えられる程しか見なかったので、じっくりと堪能できました。

これまでバスやトラックには余り興味がなかったのですが、今回の日野オートプラザで面白さが少し分かった気分になり、藤沢に今年オープンした瓦斯電のもう片方の後継者の博物館、いすづプラザにも俄然行ってみたくなりました。